花粉症・アレルギー
花粉症・アレルギー
鼻粘膜でアレルギー反応がおき、くしゃみ・鼻水・鼻づまりを三大症状とする病気です。特定の季節に花粉を原因として起こる季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)と季節に関係なく一年中続く通年性アレルギー性鼻炎があります。血液検査で、アレルギー性鼻炎かどうか、鼻炎の原因物質(アレルゲン)が何かを調べることができます。
アレルギー性鼻炎の治療には、次のようなものがあります。
ハウスダストやダニが原因なら、部屋の掃除などで原因物質を除去・減少させることが重要です。花粉が原因なら、花粉シーズン中の外出時にはマスクやメガネを装着し、帰宅後はうがいや鼻洗浄を行うといった対策が効果的です。
一般的な治療法であり、内服、点鼻薬、点眼薬などを使い症状を軽減させます。
スギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法があります。
薬物療法や舌下免疫療法を行っても十分な効果が得られない場合や、薬をできるだけ少なくしたいという方にはレーザー鼻腔粘膜焼灼術や後鼻神経切断術がすすめられます。当院では小学校高学年くらい
アレルギー性鼻炎で、特に植物の花粉が原因となって、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目の痒み、目の充血、涙などの症状を引き起こします。花粉症の原因としては、春のスギやヒノキ、初夏のイネ科植物、秋のブタクサなどがあります。
花粉症のくしゃみは発作のように連続して起こり、回数が多いのが特徴です。かぜの場合は1週間程度で治まりますが、花粉症の場合はシーズン中続きます。鼻水は水のようにサラサラして透明で、かぜのときのように粘り気がある黄色い鼻水にはなりません。鼻づまりも強く出ることがあります。
眼のかゆみや異物感が起こることも多く、またのどの違和感(イガイガする感じ)が出ることもあります。皮膚に花粉がつくことで肌が荒れたり、耳の中にかゆみが起きることもあります。花粉症の症状が重いと、ぼーっとして熱っぽい、倦怠感がある、頭が重いといった症状をともなう場合もあります。
日本で最も多い原因は、約8割をしめるスギ花粉です。飛散時期は2月~3月にかけてピークがあり約2か月間続きます。花粉は、日中の晴れた日に多く飛散します。近年飛散量が増えているヒノキ科の花粉がスギ花粉より1か月から1か月半遅れて飛散するので、症状が長引く場合はヒノキ花粉症を併発している可能性があります。
花粉症の原因となるイネ科の植物の代表はカモガヤです。全国の道端、空き地、土手、河川敷など身近な場所に繁殖しており、飛散時期は4月下旬~11月初旬とかなり長く、5月~8月がピークとされています。
飛散時期は8月~9月です。ヨモギによる花粉症もブタクサと同じくらいみられ、シーズンはブタクサより半月程度遅れます。
アレルギーの原因となっているアレルゲンのエキスを少量ずつ体内に取り入れ、徐々に慣らしていくアレルゲン免疫療法のひとつです。
現在、スギ花粉症とダニアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法があり、5歳以上のお子様から行うことができます。約8割の方に効果があるとされており、症状を和らげ、薬を減らしたりすることが期待できます。治療薬を舌の下に置き、1分間保持した後に飲み込みます。最初の1回目は院内で行い、2回目以降はご自宅で行います。ダニアレルギーに対する舌下免疫療法はいつでも開始できますが、スギ花粉症に対するものはスギ花粉の飛散期には開始できず、6月~12月に開始します。定期的に通院しながら3~5年ほどかけて治療を行う必要があります。長期にわたる治療になりますが、症状を和らげたり、根本的な体質改善を期待することができます。
治療の流れ、注意点など詳しくは医師へお尋ねください。
通常の治療ではなかなか効果が出ず、日常生活にも支障があるような重症のスギ花粉症の方にも効果が期待できる治療としてゾレア皮下注射があります。2月~4月に2週間もしくは4週間おきに注射することでアレルギー症状を抑える薬です。治療を開始するまで何度か通院が必要となります。また、体重と抗体の検査結果に応じて投与量と投与間隔が決まりますが、薬剤費の値段が高価な治療です。従来の治療でも症状が改善しない方、内服による副作用の眠気で薬を変更・増量できない方で、条件を満たした方(12歳以上、採血でスギの抗体価が基準以上、体重が重すぎない)におすすめする治療です。